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ゲキ痛 【後編】

あぁぅうぁ~・・・・・・、

何年ぶりだろう。この感覚。
微かに、子どもの頃、同じ体験をしたことを覚えている。

この歳になって味わうと、「BLってのはこんなんなん?」
って想像してしまう。もちろん、想像であることは強調しておこう。

その後、僕は処置室のベッドにて15時間とどまることになった。
ある意味、この時間はあっという間に過ぎた。

ひたすら、枕やタオルケットを噛み締め、まるで有酸素運動の
ごとくあぶら汗をかき、狭いベッドをのたうちまわる。
ベッドの落下防止の柵で頭や膝を何度も打った。

多分、他人からみれば、薬の切れたジャンキーとしか見えんなっ

ここでふと気づく。
今、僕がこんな状況になっていることを誰も知らないわけ。
なんとか会社に知らせなければ、無断欠勤になっちゃうわけで。

看護婦の目を気にしながら、携帯を取り出し、メールを送ろうと
試みるけど、激痛で指がいうとおりに動かない。

同僚からのメールを選び、「返信」ボタンを押す。
タイトル名の変更は無視して、本文を消して、文字を入力する。

「結石になった。会社休む。●●の仕事、デザイナーにリリース」

とだけなんとか入力し、朝の5時頃送信。
たぶん、30分くらいは要した。

その後、多少のインターバルはあったものの劇・激痛を腹に抱え
耐える、耐える、そして絶えた。

昼過ぎくらいに、瞬間痛みが歩けるまで和らぎ、トイレに行く。
その間に携帯を確認するとこれまた、当たり前だが、
着信・メール履歴の山。
でも、何故か履歴の中に会社からのアクセスが5件程ある。

あれ?何か急な事でもあったんか?

メールを確認するとAM11時頃に

「ジャンゴロさん、何時に出勤しますか?」


はぁぁ?




何で?もしかしたら、今日会社休むこと伝わってない?
履歴から選んで返信メールしたし、間違ってるってことは・・・。
送信履歴を確認してもちゃんと送られている。

痛みに耐えつつ、急いで、会社へ電話。

「ううぅ~、もしもし、ジャンゴロだけど・・・」

「ジャンゴロさん、何時会社来るの?」と明るい声。


うぁあ~、最悪。ダメだ、伝わってない。直行出勤だと思われてる


「うッうぅ~、実はさぁ~・・・・・」事情を話す。

「マジで!大丈夫!?わかった。皆に伝えときます~」

「ちょ、ちょっとまって。」
「この事、一郎君(仮名)にメールしたんだけど、聞いてないんだ?」

「そうなんですか?」
「今日、一郎さんは出張で朝からいませんよ」

「あっ、そ・・・・・」

「大事にしてくださいね」  ガチャッ・・・。



激痛に耐えながら送ったメールは
黒ヤギさんに食べられてしまった、とさ・・_| ̄|● il||li・・。


それから、出会いサイトの勧誘メールのように次から次へと
襲ってくる、痛いに耐え、なんとか、自ら運転して帰れるくらいに
回復し、再度エコー検査をしてもらった。


ジャンゴロさん。解熱剤だしときますから、薬局によってください。


と言われ、薬局に寄り、ロケットランチャー(解熱座薬)を
受け取った。
その際に、「痛みに耐えられなくなったら、使用してください」
と言われ、文字通り、リーサルウェポンか、印籠か?
※ちなみに、水戸黄門の印籠の中には腹痛の薬が入っている。
 八兵衛が茶店でだんごを食いすぎると格之進が印籠から
 薬を取り出し飲ませ、看病している隙に印籠を盗まれる設定は
 お約束ストーリー。

親兄弟に挿入してもらう、自分で挿入するシーンの想像に
怯えつつ「絶対、死んでも使わんっ!」と誓い、病院をでた。

もう外は暗くなっていた。

結局今日一日、太陽の陽を浴びることはなく、衰弱、弱気になって
いるせいか、感慨深げに、学生の頃、無駄に遊び、無駄に寝ていた
こと思い出す。

あの頃は・・・・・・
悩むまでの浪費時間があったなぁ
・・。


帰ると、ひと言目に飛んできた温かい言葉が


なぁに~、あんた!

突然、帰ってきて。
ご飯用意してないよっ。

まあそんなもんだ。
当たり前の反応なのだが、
何故か怒りにも似た辛さがこみ上げてきた・・・・・・・。


そりゃないぜ・・・ママン・・・・・

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